白ビールはバナナのようなふんわりしたフルーティーさがあり飲みやすいビールです。ホワイトエールとも呼ばれていて、通常のビール原料の大麦だけでなく、小麦を原料に使って製造されるビールで、濁りのある薄黄色~白色がリキッドカラーとなります。
なめらかな舌触り、そしてリンゴやバナナにも似た甘味と酸味が漂う味わいは初めて飲んだ場合ビールとは思えないほどで、ビールの苦みが苦手な人でも白ビールは大丈夫、という人が多いのです。
ベルギーが発祥とされていますが、現在は世界中のクラフトビ―ルブルワリ―が率先して製造しているスタイルであり、日本にも素晴らしい白ビールがたくさん存在しています。
このページでは、これを飲めば間違いなし!のおすすめ白ビールを国別にご紹介します。
白ビールおすすめ銘柄
ベルギーの白ビールは、フルーティーな味わいにコリアンダー・オレンジピールによるスパイシーなアクセントが特徴です。有名銘柄は日本でも手に入りやすくなっています。
ヒューガルデン ホワイト(ベルギー)
今から数百年も前からベルギーのヒューガルデン村で伝統的に作られていたホワイトエールは、世界的ピルスナーブームによって一時期途絶えてしまいます。しかし、1966年にピエール・セリス氏によって復活、現在はこの銘柄がホワイトエールのお手本になっているのです。リンゴのような甘い香りの中にコリアンダーのスパイシーテイストやオレンジの雰囲気があったりと、たいへん飲みやすいビールです。
日本でも手に入りやすいベルギービールで、アサヒビールが輸入しています。フルーティで飲みやすさがありますし、オレンジピールの風味も効いてどんどん杯が進みます。

ブルームーン(ベルギー)
ライトでフルーティー、少し薄味ですがオレンジやコリアンダーのテイストははっきりわかるホワイトエールがブルームーンとなります。
クリーミーでコクもあるミディアムボディで、フルーティなシトラスの香りのあとにコリアンダーとオレンジのピリッとしたアクセントが残ります。最近はコンビニでも販売されていますし、特に入手しやすい銘柄となっています。

ヴェデット エクストラホワイト(ベルギー)
ヴェデット エクストラホワイトも世界的に有名な銘柄で、通常のホワイトエールと比較すると後味がドライに仕上がっていたり、また広告プロモーションがモダンであったりと現代のニーズにより柔軟に合わせている姿勢が窺えます。

シェッファーホッファー ヘフェヴァイツェン(ドイツ)
ドイツでも非常に人気のあるビールで、これを飲むと日本のビールが飲めなくなるほどの美味しさだという方も。ビールが苦手な人に是非味わって欲しいフルーティで飲みやすいヴァイツェンです。

フランチスカーナー ヘフェ ヴァイスビア(ドイツ)
中世の時代にミュンヘンはフランシスコ修道院近くにあった醸造所が起源ともされる酵母入りヴァイスビア。ヴァイスビアならではのまろやかさとフルーティーな味わい、そしてクリーミーな泡が特徴。ドイツ国内でも屈指の人気を誇る銘柄です。

水曜日のネコ(日本)
ベルギーの白ビールベルジャンホワイトの製法で作られた白ビール。青りんごや、果汁たっぷりのマスカットを思わせる上品でほんのり甘い香り。

銀河高原ビール 小麦のビール(日本)
マスカット、グレープフルーツ系の香り漂うピュアな白ビール。たいへん飲みやすい爽やかなビールですので、ビール初心者におすすめです。

常陸野ネスト ホワイトエール(日本)
茨城県の日本酒メーカーが製造した本銘柄は、小麦を主原料に、オレンジピールやコリアンダーなどを副原料に使用したスパイシーかつフルーティーな正統派ベルジャンスタイルのホワイトエールとなります。
これまでに世界最大規模のビア・コンテストで金賞に輝くなどその実力を世界的に認められた存在でもあります。

ゆずが採れる時期限定醸造のホワイトエールがこの製品で、通常はオレンジピールを使用する代わりにゆずをセレクト。
白ビールに合う料理
フルーティーでスッキリした酸味が特徴の白ビールは、人によってはジュース感覚でグイグイ飲んでしまいます。
そういった意味料理と合わせるのが難しいと感じがちなのですが、白ビールはスパイスも含まれていることから肉料理、特に豚のしょうが焼きとは素晴らしい相性を発揮します。

また煮込んだりしっかり調理したシーフード、中でもアサリやムール貝といった貝とはなかなかのペアリングを発揮。甘い味わいながら食中酒として大活躍してくれるビールなのです。
白ビールの種類
白ビールに分類されるビールは多く白ビールの呼び名が色々あってややこしいビールスタイルです。曖昧な意味合いも出てきますが白ビールに分類されるビールスタイルを分かりやすくご紹介します。
ホワイトエール
白ビールは、上面発酵で作られるためにホワイトエールとも呼んでいます。ビールスタイルもアレンジされたりしていますので厳密なスタイルに分けることが難しい場合もあります。ホワイトエールの中にもベルギー寄り、ドイツ寄り、アメリカ寄りの作りのビールがあります。
ウィートエール
ウィートとは小麦のこと。ホワイトエールとほぼ同意義ですが、ドイツのヴァイツェンやベルギーのベルジャンホワイトと分けられて分類されることが多いです。
アメリカンウィート
ほのかなフルーティーさと柑橘系ホップの存在も感じることが出来ます。
ヴァイツェン(ヴァイスビア)
ドイツ南部発祥の白ビール。苦味が少なくフルーティー。ヴァイスは、ドイツのバイエルン州のみで使用されヴァイツェンはドイツの他の州で使用されているという違いがあります。
ヘーフェヴァイツェン(へーフェヴァイス)
ヴァイツェンの中でも酵母を濾過せずにそのまま瓶詰めしたのがヘーフェヴァイツェン。へーフェとは「酵母」の意味です。
デュンケルヴァイツェン
ローストした麦芽を使用して深みのある味わいとフルーティーさが相まった上面発酵ビール。
ケルシュ
ドイツの西に位置するケルン地方伝統のビールスタイル。辛口でさっぱりした味です。ケルンにはヨーロッパ最古で最大のケルン大学やケルン大聖堂があります。
ヴァイツェンボック
ヴァイツェンの麦芽の量を高めてコクや旨味、アルコール度数を高めた珍しいビールスタイル。
ベルジャンホワイト(ヴィット)
ベルギー発祥の白ビール。コリアンダー、オレンジピールが入ってスパイシーなのが特徴。