アメリカビールについて教えて!アメリカビールおすすめ5選

アメリカのビールの歴史

ニューヨーク

アメリカはヨーロッパ移民が形作った国家ですから、やはり当初はヨーロッパのビールのスタイルをそのまま楽しんでいました。

その後ゴールドラッシュや禁酒法といった歴史上のトピックと共に新しいビールが出てきては衰退していったりを繰り返し、大量生産、大量消費の時代に入るとバドワイザークアーズといった大企業によるライトなビールが市場を席捲します。

そのこともありアメリカのビールと言うと軽快な飲み口や薄い味わいを想起しますが、実は60年代以降には社会の過度な工業化等に異を唱える考え方も現れ始め、今現在は数多のクラフトビールメーカーが懐古趣味から個性的なものまで幅広いスタイルを発信、世界でも一番クラフトビールが活況を呈している国となっています。

バドワイザー、クアーズの誕生

クワーズ

バドワイザーは現在世界でも一番販売量の多いビールとして有名で、誕生は1876年となります。
創業者がチェコのビール産地「ブトヴァイス」にあやかって名付けていますが、そのせいで現在にいたるまで商標登録などで各国で係争中です。

クアーズも19世紀後半に誕生したビールメーカーで、こちらもバドワイザー同様に軽快な味わいを得意としています。


両社とも20世紀以降爆発的にアメリカ全土、そして海外に製品を普及させていくことになり、しかしそれは人々の嗜好の変化以上に大量生産、冷蔵技術、そして製缶や道路整備を含めた物流インフラの発展が大きく関係しています。

もちろんマーケティングやイメージ戦略も大きく寄与、つまりは社会の仕組みの変貌やメディアの力などをすべてうまく取り込んで巨大な産業に成長したと言えるのです。

クラフトビールメーカーの巨大化、そして買収

そもそもクラフトビールは規模の小さなマイクロブルワリーが生み出していったものですが、年々市場が巨大化していくなか大企業と言える規模にまで成長したブルワリーも多数存在しており、アメリカらしく買収劇が繰り広げられています。

業界規模が年々拡大している中での買収ですし、またマイクロブルワリーの数もうなぎのぼりに増えているので、ある種健全な経済活動と言えます。

そして日本の大手ビール会社もアメリカのブルワリー買収を行っていますが、これに関しては日本国内のアルコール飲料業界のシリアスさ、つまり若者のアルコール離れや確実にやってくる人口減を見据えて海外に販路を見出そうとしている点が見え、同じ買収でも状況が違うのです。

大企業の持つ流通網に美味しいクラフトビールが流れること自体は喜ばしいことですが…。

アメリカ発祥のビールスタイル

インディア・ペールエールをアメリカナイズさせたスタイル、「アメリカン・インディア・ペールエール」は世界中のビールファンがアメリカのスタイルと認識していますし、現在進行形で意欲的なマイクロブルワリーが分類の難しい新製品を次々発表しています。

また初のアメリカ発祥ビールはゴールドラッシュ時に西海岸で誕生したスチームビール(カリフォルニアコモンビール)ですが、現在もアンカー社はこのビールを製造しています。

ちなみにそれは一度廃れてからの復活となっており、アメリカのクラフトビールはこのアンカー社の復活から歴史を始めることになるのです。

アメリカビールの特徴

ひと昔前なら大味な食べ物をスッキリ流し込める薄味ビールがアメリカビールの特徴といって問題はありませんでした。

しかし現在はクラフトビールによってその印象はすっかり変化、チャレンジスピリッツやクラフトマンシップも含め世界中の人がその質の高さを認めています。

磨き込まれて新スタイルとなったホッピーなIPAはアメリカ発の新しいスタンダードですし、またハイブリッドでモダンなベルジャンスタイルビールも実はアメリカのブルワリーが手掛けているのです。

そういう背景があるだけに中にはニッチな方面に進もうとするひねくれたブルワリーも登場、ドーナツ味のビールが登場するのは世界広しといえどもアメリカ以外には考えられません。

ドクターペッパーや各州のルートビアなど、アメリカ人以外には理解不能な飲料を次々発明する国でもありますし…。

アメリカビールの美味しい飲み方

アメリカからは数多くのビールスタイルが登場しているのですべてまとめてレクチャーするわけにはいきませんが、まあバドワイザーなどのライトなビールであれば冷やしてガンガン流し込む、これでいいでしょう。

軽快な飲み口が特徴である分、汗を流した後などでは一番美味しく飲めると思います。

またクラフトビール的にスタンダードなIPAはジャンクフードガッツリ系の肉料理などアメリカ人が好む料理に合わせて飲みたいです。カレーと相性が良いという意見はとても多いので参考にしてみてはいかがでしょうか。

アメリカビールおすすめ5選

非常に多彩なビールのラインナップを誇る国ですのでなかなか数を絞るのは難しいです。

ですがこれを押さえておけばとりあえず大丈夫、といった銘柄をセレクトしてみました。

アンカースチーム

アンカースチーム
高温発酵で独特の味わいに

ゴールドラッシュ時に誕生した最初のアメリカビール。通常は低温で発酵させる酵母を高温で発酵させたことにより
華やかな味わいを実現しています。製造はアンカーブルーイングカンパニー。

サミエルアダムス

サミエルアダムス ボストンラガー
かつての銘柄を復活させクラフトビールの潮流を大きなものに

かつてビール醸造を営んでいた家系の創業者が1984年に創業した会社ボストンビアカンパニーによるアンバーラガー。
モルト感がしっかり味わえる銘柄です。

センテニアルIPA

センテニアルIPA
BJCPの基準ともなっている決定版IPA

大企業に成長したファウンダーズの原点IPA。各種団体やブルワリーのリファレンスに選ばれるほどで、アメリカンIPAの原点と言っても良いでしょう。

シエラネバダ・ペールエール

シエラネバダ ペールエール
クラフトビール業界の中でも大成功を収めた醸造所の最重要銘柄
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こちらもアメリカン・ペールエールの原点ともいうべき逸品。シエラネバダ醸造所の創業者は一代で巨万の富を得ましたが、現在も醸造所が主催する「シエラネバダ・ビアキャンプ」にて一般の参加者といっしょにビールを楽しんでいます。

ブルームーン

ブルームーン
オレンジの風味がほのかに漂うアメリカでも大人気のホワイトエール
3.7/5 (19)

ベルジャンホワイトをアメリカ風にさらにライトに仕上げたモルソンクアーズ社の製品。そのまま飲むのはもちろん、柑橘フルーツと合わせて飲みたいです。最近はどこでも買えるようになっています。