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ビールの作り方を教えて!原料と製造方法について

原料

ビールの原料イラスト

水くん

水は「カルシウム・マグネシウム」というミネラルが含まれる含有量によって硬度が定められていますが、淡い色のビールは軟水から、濃い色のビールは硬水から造られます。

カルシウム・マグネシウム以外にもミネラルがありますので、各地域の水の特色によってビールの味が変わってきます。

 

 

 

酵母

酵母ちゃん

酵母(英語:yeast)は菌の一種、つまりは微生物(小さな生き物)なんですが、その役割は糖を分解してアルコールを作ること。役割というよりは、酵母が、糖を食べてアルコールを吐き出すというイメージが正しいのかもしれません。

糖を分解してアルコールを作ると同時に炭酸ガスを発生させます。

酵母の種類によって上面発酵酵母を使ったフルーティーな味わいのエールビール、下面発酵酵母を使ったすっきりした味わいのラガービールと大きくビールが分類されます。

酵母の種類によっても、ビールの味がフルーティーな味わいや甘み・酸味の変化が出てきます。

 

麦芽 → 酵母 → アルコール

という流れでビールが出来上がるのが想像できますね。

 

パンを作るときにも酵母を使うのも似たような理由で、酵母が糖を分解してアルコールと炭酸ガスを排出するのでふっくらと膨らみ、発酵特有の少し酸味を帯びた酵母特有の豊かな香りを生み出してくれます。パンの場合は、アルコール分は焼くと消えます。

 

 

麦芽

麦芽くん

大麦畑

麦には大麦(英語:barley)を使うことがほとんど。主に二条大麦(ビール大麦)を使用します。

大麦は世界最古の穀物と言われているくらい大昔から世界中で栽培されていたわけなので原料に選ばれたのは当たり前かもしれませんね。

ビールの原料として使われる大麦は、他にも青汁(大麦の若葉)に使ったりご飯(麦ごはん、もち麦ごはん、押し麦ごはんなど)、麦茶などに使用されています。

 

ビールに使う麦は、発芽させて乾燥させた状態の麦芽(これをモルトといいます)を使います。

なぜ麦をそのまま使わずにわざわざ発芽させて乾燥するのでしょうか?

 

麦にはアルコールを作るための糖が含まれていません。麦は発芽するときにアミラーゼ(唾液の成分)とプロテアーゼという酵素が作り出されてアミラーゼはでんぶんを糖に、プロテアーゼはタンパク質をアミノ酸に分解します。

 

アルコールを作り出すには糖が必要なので、発芽させることで麦に含まれているデンプンを糖に変えているのです。

 

途中で乾燥させるのは麦が成長するのに必要な養分としてでんぶんやタンパク質が使われるのを防ぐためです。

 

ちなみにチョコレート色に焙煎した麦芽を一部使用したものが黒ビールになります。

 

 

ホップ

ホップくん

ホップの実

ホップはツル性の植物で、ビールの香り付け防腐剤の役割があります。

 

ビールによってホップの使い方は様々で、香り付けを重視したホップ派ビールと防腐剤の役割のみに使うモルト派ビールと分かれます。

今人気のグレープフルーツ香のするIPAビールセゾンビールはまさにホップ派の代表スタイルです。

 

ビールの原料には毬花(読み方:まりばな)と呼ばれる花の部分が使用されます。蓮の花のような形の部分です。

ホップが新鮮なうちは、香りと苦味が強く 次第に酸化して薄れていきますので基本的には鮮度の高いホップを使用します。

ホップは粉砕し乾燥させて小さなペレット状にしたペレットホップをチェコやドイツからの輸入するというのが主流ですが、最近では生のホップを冷凍して使用するところも出てきました。

それもクラフトビールの製造が盛んになり国内にホップ栽培が盛んになりつつあるからでしょう。

マイクロブルワリーといった少ない生産量であれば新鮮なホップを使うことも可能だし、色んな味わいを表現することが可能です。とにかく国内ホップ生産が盛んになるというのはとてもうれしいことですね。

クラフトビールが通常のビールよりも高くなるのも納得です。

 

 

ホップの種類も多く存在していて、その種類によって草木の雰囲気、フローラルな香り、グレープフルーツのような香りと色んな香りが現れます。

ホップは、ビールを楽しむ大きな魅力になっていますので是非意識して楽しんでみてくださいね。

 

 

副原料

味付けはホップだけではありません。コリアンダー、オレンジピールといったスパイスやハーブ・柑橘類を使うこともあればフルーツビールのように果物を加えることもあります。

日本では法律で発泡酒扱いになりますが安い発泡酒とはちょっと趣旨が異なります。

日本のビールには、大麦の代わりになる米・コーンといった穀物を使用してコストを抑えているビールがあって麦芽の割合によって

 

・ビール 麦芽67%〜

・発泡酒 麦芽25%〜67%未満

・第三のビール 麦芽25%未満

と決まっています。

 

また麦芽・ホップ・水・酵母以外の原料を使用するとビールと呼ばないよ!というルールがあるためにクラフトビールのほとんどは発泡酒扱いになります。

 

ドイツには大昔1516年にビールは人に対して純粋であれ!と「ビール純粋令」という原材料を大麦・ホップ・水以外は認めない という法律ができました。1993年に改正されて今は自由に副原料を使えますがビール純粋令に準じたドイツビールを作るブルワリーが多いとか。

なんだか日本とドイツはものづくりに対して気質が似ていますよね。

 

しかし日本の場合は、クラフトビールを手にとって「なんだ発泡酒かよ!」といってやめる人も少なからずいるでしょうから早く発泡酒のルールを改定してほしいものです。

→ 間もなく酒税法が変わるようです

 

ビールの製造工程

 

製麦

麦を発芽させて乾燥させる工程

 

浸麦
麦に水を含ませる

浸麦イラスト

 

発芽
発芽室で発芽させる

発芽の様子イラスト

 

焙燥
熱風で乾燥させる

焙燥の様子イラスト

 

仕込み

ミル(粉砕)
麦芽を砕く

ミル(粉砕) の様子イラスト

 

糖化
温水に砕いた麦芽を浸すことで酵素によりデンプンが糖に変わる

糖化の様子イラスト

 

濾過
糖化液(糖化した液体)を濾過する

濾過の様子イラスト

 

煮沸
ホップを加えて煮沸する

煮沸の様子イラスト

 

 

発酵

発酵
発酵させることで糖がアルコールと炭酸ガスに分解される

発酵の様子イラスト

 

貯蔵
0度近くに保って熟成させます

貯蔵の様子イラスト

 

 

濾過(ろか)

濾過
発酵が終わった酵母やタンパク質を取り除きます

濾過の様子イラスト

 

 

充填
瓶や缶、タンクに詰められて出荷されます

濾過の様子イラスト

イラストレーター Aoi