
ケルン大聖堂とライン川に架かるホーエンツォレルン橋
ドイツのケルン地方で作られるすっきり味のエールビールでケルシュ協定によってケルン近郊の24ブルワリーにのみケルシュと名乗ることが許されているビールです。
日本やアメリカのビールメーカーがケルシュと名乗っているのはなぜか分かりませんがケルシュ風あるいはケルシュスタイルとなります。
ケルシュの製造方法はユニークで、上面発酵(エール)で下面発酵(ラガー)ほどの低温で長期熟成させます。
ケルシュはフルーティさとシャープさを兼ね備えており、すっきりした味わいは日本人にもぴったり合うでしょう。
本場のケルシュは、シュタンゲと呼ばれる200mlの小さな円柱型のグラスに注がれます。クランツと呼ばれる専用のお盆に何杯もシュタンゲが用意されてストップがかかるまでいつまでもおかわりを持ってくるという仕組みになっています。
ケルシュおすすめ3選
フリュー ケルシュ

正統派らしく無駄のない飲みやすさ
長らく家族経営で伝統を守る醸造所による正統派ケルシュがこの「フリュー ケルシュ」です。地元の軟水、ドイツ産の原材料のみで仕上げており、まろやかで心地よい苦みが楽しめる銘柄となります。
淡い黄金色のリキッドに白くきめ細かな泡が出来上がり、モルトの心地よい甘い香りが漂ってきます。口に含むとまろやかなハチミツのような甘味が最初にあり、その後麦の味わいに変化、後半にはホップの心地よい苦みが訪れます。

決して味の密度が高い訳ではないのでスッキリ飲めます。気軽にサーっと楽しみましょう。
ガッフェル ケルシュ

屈指の歴史を誇る醸造所による正統派ケルシュ
中世までさかのぼることができる歴史あるガッフェル醸造所からリリースされる「ガッフェル ケルシュ」は、ケルン地方伝統のケルシュを丁寧に仕込んだ製品で、数あるケルシュビールの中でも特にドライな仕上がりになっています。
淡い黄金色に白い泡、そこからは麦とホップの爽やかな香りが漂います。
口に含むとエール酵母で仕上げているためか華やかでなめらか、苦みもありますが心地よい甘みを感じられるのです。
また飲み干す際には中々強めの炭酸もあり、ドライなフィニッシュとなります。

少々味が薄いと感じることもありますが、ライトなボディで華やかな香りはビールが苦手な女性にも試して欲しいです。
大沼ビール ケルシュ

北海道国定秀峰横津山麓の自然が溶け込んだ天然アルカリイオン水を使用して無濾過で作られています。
20℃から25℃で発酵された上面発酵ビールで、淡色麦芽を使用しています。アルコール度数は5%です。
苦味は弱いビールですが、しっかりとした味わいがあります。香りだけが際立つ感じもなく苦味の弱さとバランスよくまとまっています。
きめ細やかな泡と琥珀色を楽しみながら味わえます。のど越しが良く飲みやすいビールです。辛味のある海鮮と合わせて飲むとより美味しく感じられます。