IPAとは

IPAとは、インディアペールエール(India Pale Ale)の略称で、ペールエールのホップの香りや苦みをさらに強めたビールスタイルとなります。
IPAはペールエール系ビールなので、日本のラガービール(ピルスナービール)のように冷えたビールをグビグビと飲んで喉越しを味わうのではなく、ゆっくりと香りを楽しむ 上面発酵ビールになります。
IPAの発祥
かつてイギリスからインドへビールを輸送する際、冷蔵設備はありませんでしたから品質を維持するためにアルコール度数を高めたり、殺菌作用のあるホップを強めたのが発祥で、それでインディアという名前がついているのです。
インディアと名前がついていますが、イギリス発祥のエールビールになります。
近年のIPA
近年のインディアペールエールはアメリカ産のホップを使ってより強烈な苦みとアロマを特徴とするタイプが主流で、日本のクラフトビールメーカーでもそれに影響を受けた製品をよく見かけます。
IPAおすすめ9選

クラフトビールマニアみんびあマンが選ぶIPAビールおすすめ銘柄9選。
ストーンIPA
ガーゴイルのイラストで有名なストーンブルーイングは、アメリカのみならず世界で今日ブームとなっているクラフトビールに多大な貢献をした醸造所で、その魅力はインディアペールエールのガツンとくるホップのインパクトです。本製品は一番ベーシックなものですが、一般的なビールとはかなり香りと苦みが違い、レモンやシトラスのフレバ―が強いのです。
アルコール度数6.9%

現在主流のインディアペールエールの味わいを知りたいならおすすめの銘柄です。
ウエストコーストIPA
アメリカ西海岸は素晴らしいインディアペールエールがたくさん存在しますが、ホップの複雑なアロマ、苦みをバランスよく感じることのできる銘柄を探しているのならグリーンフラッシュ醸造所を選ぶべきです。ウエストコーストIPAは2014年からダブルIPAにレシピが変化しましたが近年、発売当初のレシピに戻りシングルIPAとなりました。
アルコール度数7%

グリーンフラッシュ醸造所はホップの購入量もたいへん多く、世界のホップの約7%はここで使用されています。
モダンタイムス醸造所 ティコ
ヘイジーIPAの中でもフルーティーテイストが色濃い、モダンタイムスのティコ。7つのホップを使用し、清涼感のある白ブドウ、ブルーベリー、ライチのような味わい。
パンクIPA
2007年創業とまだ新しい醸造所ですが、すでにオフィシャルのバーが六本木に登場するなど破竹の勢いでビール愛好家に受け入れられているブリュードッグブルワリー。本製品はユニークな名前でアナーキーな味わいかと思いきや、麦芽の風味を損なわずにホップのアロマ、フルーティーテイストを楽しめる繊細な仕上がりが魅力なインディアペールエールです。また採算を度外視したホップの使用量でも知られています。
アルコール度数5.6%

ブリュードッグブルワリーからはパンクIPA以外にもユニークな名前のビールが多数リリースされています。
ラグニタスIPA
カリフォルニアのペタル―マのラグニタスブルーイングがリリースする本製品は、強いホップのアロマと苦みがありながらも、酵母由来の甘味、麦の味わい、酸味などすべてがバランスよくまとまった飲みやすいIPAとなります。
アルコール度数6.2%

アメリカのIPAの中でも屈指の販売量を誇ります。
ピザポート スワミズIPA
元々、ピッツァとフライドチキンのお店から始まったピザポート。グラスに注ぐと柑橘系、松ヤニなどの香りが強く漂いホップが上質であることがわかります。食事にも合う味わいのIPAで、もちろんピザやチキンにも合うのです。
ヤッホーブルーイング インドの青鬼
日本にも数々のインディアペールエールが存在しますが、販売経路、価格、そして味わいとすべてが及第点をクリアしたのが本製品で、コンビニなどでも気軽に購入できる本格的IPAとしてまだ未経験の人には強くおすすめしたいです。
アルコール度数7.0%

とにかく入手しやすくリーズナブル、そしてIPAとしてしっかりした味わいが楽しめます。
グランドキリン IPA
国産麦芽と希少ポップを使用した香り際立つクラフトビールです。一手間かけた「ディップポップ」という製法で作られています。IPAならではの苦味と柑橘系の爽やかさが上手く調和されているのでビールが苦手な方でも飲みやすいと評判。

苦味と柑橘系の爽やかさのバランスが絶妙!
フォーピュア醸造所 シェイプシフター
フォーピュア醸造所はホップをこよなく愛する新進気鋭のイギリスのクラフトビールメーカーであり、アメリカンスタイルを中心に個性的なビールを製造しています。シトラ、センテニアル、モザイクと3種類のホップを使用してマンゴーやグレープフルーツ然とした香りを再現、飲んだ後鼻に伝わるアロマはとても爽やかです。

IBU68となかなかビターテイストは強く、フィニッシュをキュッと引き締めてくれる。
IPAに合う料理

※写真右 燻製工房 風の道 スモークチーズセット
インディアペールエールは非常に強いホップのアロマ、苦みが特徴のパンチ力のあるビールです。そういった意味でいうとハーブやスパイス、そしてスモーク料理など、やはりクセのある食べ物がおすすめとなります。
また柑橘系の香りやフレバ―が強いことから、鴨のオレンジ煮をベストに挙げる方もいる一方、サラダやシーフードなどあっさり系の前菜に合わせてみても意外な相性を発揮します。
ハーブやスパイス、スモークの効いた料理がおすすめ
サラダやシーフードなどあっさりした食べ物でもOK
IPAの種類
IPAのビールスタイルもさらにいくつかに分かれます。ビールの特性で分ける場合もあれば、地域で分ける場合もあります。
インディアペールエール(IPA)
IPA全体を指します。通称、IPA(アイ・ピー・エー)。読み方はイパではありません。イギリス発祥の上面発酵ビール(エールビール)のペールエールのホップを強めたビールスタイル。
インペリアルIPA
インペリアル・IPAを略するとIIPAとなることからダブルIPAとも呼ばれます。アメリカ発祥のビールスタイルでIPAのホップを更に強化したIPAになります。ホップを大量に投入することで生まれる強烈な苦味が特徴。
インペリアル(Imperial)とは皇帝の意味で強いビールという意味を込めて付けられています。
セッションIPA
セッションとつくスタイルは、そのスタイルを維持したままアルコール度数を下げたもの。つまりセッションIPAは、IPAの特徴であるホップの香り、苦味をそのままに低アルコールにしたビールスタイル。
フルーティーで柑橘系の苦味があり低アルコールというバランスが女性にも人気で国内でもグランドキリン ギャラクシーホップ、ヤッホーブルーイング 軽井沢高原ビールなどが2016年に期間限定で販売していました。ぜひ国内でも定番化してほしいビールスタイルです。
トリプルIPA
ダブルIPAよりもさらに強烈なIPAということでトリプルIPAというスタイルが出現。トリプルIPAは各ブルワリーによって定義が異なるようで苦味の強さを示すIBU値がダブルIPAよりも低い場合もありますが、全般的にはIBU値が高くハイアルコールになるようです。
ベルジャンIPA
苦味が特徴のIPAにフルーティーな香りが特徴のベルジャンビール酵母を使ったのがベルジャンIPA。苦味とフルーティーのハーモニーをお楽しみください。
ライIPA
ライ麦の麦芽を使った珍しいIPA。ライ麦パンのようなフルーティーな香りが感じられます。
キウイIPA(キィウィIPA)
英語でKiwi IPA。ニュージランドの という意味のKiwiですが、キウイIPAはニュージランド産のホップを使用したIPAになります。
アメリカンIPA
従来のIPAよりもさらにホップのフレーバーと苦味を強めたIPAでアメリカのウエストコースト(西海岸)で生産が盛んでウエストコーストで造られるアメリカンIPAはウエストコーストIPAと呼ばれています。
ウエストコーストIPA
アメリカンIPAの一つ。アメリカ西海岸にはクラフトビール醸造所が多くあり、その中にグリーンフラッシュ醸造所があります。グリーンフラッシュの代表作「ウエストコーストIPA」はIPAナンバーワンと言われるほどのクオリティでこのウエストコーストIPAというビールスタイルまで出来ました。
サンディエゴスタイルIPA
アメリカンIPAの一つ。アメリカ西海岸にある南カルフォルニア、サンディエゴ。南はメキシコに位置することで南国のエキゾチックさも感じられ、高級ホテルが建ち並ぶリゾート地でもあります。そんなリゾート地にある